幻花、SAKURAゴールド。

桜花散りぬる風のなごりには水なき空に波ぞ立ちける。


この歌は、紀貫之が詠んだものです。
和歌の知識は深くありませんが、日本文化を教えてくださる師匠、日本雅藝倶楽部の川邊りえこ先生から学びました。
日本文化は遊び心であり、連想ゲームであるとのことです。

桜は幻花とも言われますが、この和歌を通じてその理由が理解できます。
風は形がなければ、匂いもない。桜の花びらが散って空に舞うことで、風が姿を表し、波が立っているかのような情景を描き出しています。
非常に洗練された、お洒落な表現であり、想像力を掻き立ててくれます。
日本を離れて桜を見る機会が少なくなっても、この和歌を思い浮かべれば、まるでお花見をしているような、切なくもロマンチックな美しさとさえ感じることができます。


自分の作品では、イエローゴールドとホワイトゴールドの貴金属をよく使用しています。
この感動的な歌をどのようにミラモアの作品に取り入れるかを考え、「SAKURAゴールド」という彩りとして、デュオチェーンとKINTSUGIコレクションにこの歌の精神を反映させてみました。

 



デュオチェーンの定番の組み合わせはホワイトゴールドとイエローゴールドですが、アンカーチェーンとペーパークリップチェーンを意図的にホワイトゴールドで統一し、クラスプ部分だけをSAKURAゴールドで仕上げました。
すると、全体のハードな印象の中にSAKURAゴールドの謙虚な美しさが際立ち、天然ダイヤモンドのさりげない輝きは、小さい粒でありながらも、ダイヤモンドの持つ力の強さに改めて感嘆させられます。

KINTSUGIリングI、II、そしてヴィクトリアリングもSAKURAゴールドへと限定品として変身しました。
金継ぎの教えは、アーティストとして深い繋がりを持つ自分にとって、これ以上ないほどの相性を見せてくれます。


SAKURAゴールド デュオチェーンは、4月6日〜4月29日の期間、六本木ヒルズでのイベント会場、または阪急うめだ店舗でお買い求めいただけます。

また、阪急うめだ店舗限定品だったSAKURAゴールドKINTSUGIリングは、4月6日〜4月29日の六本木ヒルズでのイベント会場でもお試しいただけますので、是非ご来店くださいませ。

 

コラムを読んでくれている皆様にだけ先にお伝えしましたが、イベントの詳しい情報は、後日改めて発表しますね。


SAKURAゴールドは、日本人の肌色にも非常に似合うため、多くの方に喜んでいただけることでしょう。

では、またお会いしましょう。